減価償却について
Depreciation
動く資産、
賢く活用。
トレーラーハウスにエンジンは付いていませんが、
車で牽引すれば移動ができるため、会計上は「車両」に分類され、減価償却が必要です。
減価償却とは、資産の購入費用を耐用年数に応じて費用化する制度です。
原則として「耐用年数1年以上」「取得10万円以上」の固定資産を対象としています。
トレーラーハウスとコンテナハウスの違い
- トレーラー
ハウス - コンテナ
ハウス
分類 | 車両 | 建築物 |
---|---|---|
建築制限区域に | 設置できる | 設置できない |
建築確認 | 不必要 | 必要 |
固定資産税 | 発生しない | 発生する |
トレーラーハウスの耐用年数
簡易建築物 | 7年 |
---|---|
自動車 | 4年 |
平成24年に「道路運送車両の保安基準」が一部改正され、トレーラーハウスが法的に自動車に区分されることになったため、トレーラーハウスの耐用年数の4年として減価償却がおこなわれています。
- 耐用年数4年の固定資産として扱える条件
-
- 随時かつ任意に移動できる状態で設置されている
- 設置した土地のライフラインと工具を使用せずに着脱できる
- 公道の走行が適法に認められる規格・形態、または許可状況である
減価償却 〜定額法の場合〜
「定額法」は毎年同じ額で償却していく方法で、以下のように計算します。
定額法の減価償却費= 取得価格× 定額法の償却率
(例)800万円のトレーラーハウスを購入した場合の償却限度額と期末帳簿価額
年数 | 期首帳簿価額 | 償却限度額 | 期末帳簿価額 |
---|---|---|---|
1年目 | 8,000,000円 | 2,000,000円 | 6,000,000円 |
2年目 | 6,000,000円 | 2,000,000円 | 4,000,000円 |
3年目 | 4,000,000円 | 2,000,000円 | 2,000,000円 |
4年目 | 2,000,000円 | 1,999,999円 | 1円 |
※4年の定額法償却率は0.500
※最終年は備忘価格として減価帳簿額を1円残します。
減価償却 〜定率法の場合〜
「定率法」は初年度から少しずつ償却額が減っていく方法で、以下のように計算します。
定率法の減価償却費= 末償却残高× 定率法の償却率
(例)800万円のトレーラーハウスを購入した場合の償却限度額と期末帳簿価額
年数 | 期首帳簿価額 | 償却限度額 | 期末帳簿価額 |
---|---|---|---|
1年目 | 8,000,000円 | 4,000,000円 | 4,000,000円 |
2年目 | 4,000,000円 | 2,000,000円 | 2,000,000円 |
3年目 | 2,000,000円 | 1,000,000円 | 1,000,000円 |
4年目 | 1,000,000円 | 999,999円 | 1円 |
※4年の定額法償却率は0.500
※最終年は備忘価格として減価帳簿額を1円残します。
減価償却 〜中古購入の場合〜
中古の場合の耐用年数
• 耐用年数の計算方法は、経過年数が法定耐用年数をどれくらい経過しているかで異なります。
①全部(4年)経過している | 法定耐用年数× 20% |
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② 一部経過している | (法定耐用年数- 経過年数)+(経過年数× 20%) |
①全部(4年)経過している
4 × 0.2 = 0.8 ≒ 2
② 一部経過している
3年経過している場合
(4-3)+(3×0.2)1.6 ≒ 2
耐用年数が2年より小さい場合は「2年」となるため
上記の例の場合はいずれも2年で減価償却を行うことになります。